愛するということ

 

 

数十年前の大ベストセラー。

愛するということはどういうことなのかについて著者が研究したことが一冊に纏められているなんともロマンチックな本です。

数十年前に、人を愛するということはどういうことなんだろう?ってここまで突き詰めて考えて研究をして、本を出した人がいて今もその本が読み継がれているってなんかすごい。 

 

この本の中ではハウトゥ本みたいに愛するためにはこうしなさい、ああしなさいという明確、具体的な指示は一切なく愛することに関する哲学的な話がひたすら続くので自分の解釈が間違えているところもあるかもしれない。

 

著者のフロム氏は愛すると言うと大体の人は自分が愛されることばかりをみな考えてしまうと言う。

男なら地位や名誉やお金で、女の人だったら器量を磨いて相手から愛してもらおうみたいな感じかな。

 

でも愛というのは自然発生的に生まれるものではない。

建築や絵や料理などと同じく人を愛するという技術を磨いて決意を持って人を愛そうという能動的な考えがなければ生まれないものだという。

 

だから人から愛されよう愛されようとしたところで相手に人を愛すという技術がなく、人を愛すという決意もなければとうてい無理な話ということだと思う。

 

人を愛するというのは最終的には人(自分自身も含め他人)の幸福と成長を願う行動や態度をとるということだと思う。

 

著者が言う愛するために大事な考え方は以下の4つ

 

配慮 

相手のことを気にする、気遣う心

 

責任 

自分と同じように、相手の要求や希望を責任を持って受け止める心

 

尊重 

ありのままの姿の相手を唯一無二の個人として尊重して接する心

 

知  

相手のことに強い興味を持ち知ろうとすること

 

この考え方を意識して日々修練をすることで人を愛するという技術が身につく。

自然発生的ではなく、自分はこの人を愛すという強い決意と能動的な行動なしでは愛せない。

自分が愛したからといって愛してもらえる保証もまったくなく、勇気を持って一歩踏み出せなければできないことが人を愛するということなんだよという本でした。

 

また、人を愛すというためには自分自身も愛さなければいけないし、特定の人というよりは人間全体に愛を持って接しなければいけないという考え方の本です。

 

自分の解釈としては人に対して、配慮し、責任を持ち、尊重し、知ろうとすることを続けて自分の人格を磨き続けることで人を愛せるようになるのかなと思いました。